
社員が辞めてから会社に対してトラブルを起こすのは
恨みという感情が強いからです。
許せない、仕返ししてやる
今までやられた分を取り返してやる
という感情があるのです。
とはいえ、私は社員を甘やかせと言っているわけではありません。
優しすぎる経営者というのも実は問題になることがあります。
一番良いのは、社員から尊敬される経営者
次に良いのは、社員から恐れられる経営者
最悪なのは、 社員からなめられる経営者
昨今は厳しくするとすぐにパワハラと言われてしまうから
怒らなかったり、友達みたいな関係になってしまう経営者がいます。
しっかりしたまともな社員だったら礼節をわきまえて
接してくれると思いますが、そうでない社員の場合はなめて
かかることがあります。
タメ語で話したり、何か命令をしても
「え~マジですか。やりたくないです。」
と拒否するといったことが生じたりします。
こうなると改善するのは大変です。
今まで緩い関係でやってきたので急に厳しくするのも難しいし、
一度なめられたらその意識を変えるのも難しいでしょう。
経営者の言うことを聞かなくなり、扱いづらくなったり、
ろくに仕事もしないので解雇や退職勧奨をすることになります。
そして揉めるのです。
次に恐れられる経営者はどうかというと優しい経営者よりはまだましです。
優しい経営者のように言うことを聞かないといったことは起こりにくいでしょう。
しかし、いじめをしたり暴言で恨みを買えば退職後に労働問題が起こる可能性があります。
「恐れられる」を良く言い換えると威厳と捉えることができます。
威厳とは近寄りがたいほど堂々としておごそかなことですが、
経営者は威厳があるといいですね。
最も良いのは尊敬される経営者です。
辞書にはこう書かれています。
他人の人格や行為を高いものと認め、頭を下げるような、また、
ついて行きたいような気持になること。うやまうこと。
このついていきたくなる気持ちというのが大事ですね。
尊敬される人から厳しく言われてもそこには愛があると
感じて逆にありがたいと思われます。
尊敬される人物になるにはどうしたらいいか?
というのは永遠のテーマだと思います。
基本となるのは誠実さではないでしょうか。
お客様に向き合う姿勢
仕事に向き合う姿勢
社員に向き合う姿勢
こうした姿勢を社員は見ています。
ある会社の経営者は仕事にとても厳しいです。
一歩間違えるとパワハラとも言われかねないくらいのことを
しているかもしれません。
それでも社員からは尊敬されています。
それはお客様のためのことを考え、仕事に対して真摯に向き合い、
社員の成長を考えていることが伝わっているからです。
こうした経営者の会社では労働問題はほとんど起きません。
労働問題の最大の予防策は経営者の姿勢だと思います。